2017/04/10刷毛を切り出す

拭き漆で酷使し、毛先がボロボロになってしまった漆刷毛の切り出しを行いました。
漆刷毛の切り出しとは何ぞやといいますと、本職用に漆刷毛というのは鉛筆のように新しい毛先を削り出すことができるのです。

漆刷毛の毛は人毛や馬などの獣毛です。それを特別な漆で板状に固め、そこに薄板を貼り合わせてできています。
手順は次のような感じです。
①写真のように古くなった毛の部分を鋸で切り落とす(1→2枚目)。新しい毛が見えます(3枚目)
②鋸とノミを使い、形を作ります(4枚目)。
③毛はこの状態の時にはカチカチに固まっており、そのまま使うことはできません。
金づちで優しく叩いてほぐしていきます(5→6枚目)
④ほぐすことができれば、毛の間に溜まったごみをきれいに洗います。

こうして、また使い続けることができます。
昔は本通しと言って、刷毛の端から端まで毛が通っているものが多かったようですが、最近は毛の材料不足で、半分までしか毛が入っていない半通しや3分の1通しなども多いようです。

また興味深いのが、切り出したばかりの刷毛は調子が出ないということです。新品の刷毛も同じです。
私自身は刷毛の使用経験や塗りの経験も浅いので、実感としてはあまりわからないのですが、要は毛の切り口が尖り過ぎていて塗り心地が良くないと言われています。なので、しばらくは下塗りなどに使って、毛が慣れてきたころに本塗りの作業に戻す、なんてことをするそうです。

普段の生活では新品=最高の状態と認識されますが、工芸の世界はそうとも限らないのがなんとも面白いです。

2017/03/30薹が立つ

職場の横っちょに植えてあったアブラナ科の葉物から蕾が伸びてきました。
こういうことを「薹が立つ」というそうです。薹は”とう”と読みます。蕗の薹(ふきのとう)の薹ですね。

薹が立って花が咲くと、葉は固く、不味くなってしまい葉物野菜の商品価値はなくなるそうです。
そこから「薹が立つ」というと、”旬が過ぎた”とか”年頃を過ぎた”という意味の慣用句があるそうです。

しかしまあ薹を立たせているこの植物にとれば、半年かけてやっと花を咲かせる体力をつけ、ついに一生で一番のショーの時間を迎えようとしているわけですから、旬を過ぎたとか言われる筋合いも無かろうと思ったりします。

折角ですから、立派な花を咲かせていただきましょう。

2017/03/21箱の試作

なかなか時間が無くて取り組めていない、新しい駒箱づくり。少しずつでも進めたいと、試作をはじめました。いきなり高級な材料で取り組んで失敗でもしたらいけませんし、かといってあまりに粗末な材料でやってもちゃんと作れないかもしれません。ということで地桑の端材を使って作ってみることにしました。


材料を切り出し、所定の寸法に整えます。とはいえ試作なので、厚みはやや厚めに。
厚いぶんにはあとで削って調整できますので。


手がかりを刳り抜き、接着しました。
続きはまた別の日に。。

2017/02/25拭き漆むずかしいです

いま公募展用の作品に取り組んでおり、作品に拭き漆を施しているのですがなかなか艶が上がってきません。
塗り方なのか、拭き方なのか、漆なのか、それとも下地なのか。作業項目や不確定要素が多すぎて、どれが原因かわかりません。しかし、総じて私の力不足なのですが、、、。木工の勉強をしていた学生時代からずっとずっと悩んでいる課題ですが、これからも悩み続けるかもしれませんね。

2017/02/10無劍盛り上げ作業

新作の無劍書の盛り上げ作業です。

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彫り台の頭の部分だけのものに駒を固定して盛り上げ作業をしています。
固定というよりは、ほぼ磨き上がっている駒に直に触れないようにするためという意味合いが強いです。
筆は、よく漆やさんで売られている大野製の赤軸根朱替。
白軸や黄軸鶴書という筆も持っていますが、それは太字に使ってみようと思います。

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銘も盛り上げます。まずまずでしょうか。

盛り上げた漆を安定的に固めるためにシリカゲルも使います。
数年経って湿気を吸ってしまっていたので、フライパンで炒って復活させます。
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