2019/01/06駒治具を新調

仕事始めは4日。まずは壊れてしまった駒彫り治具の新調から。

 
こちらは旧タイプ。2年ほど前にこの治具を製作しました。
クサビの代わりにネジを仕込み、ネジを締め込むことで駒を固定する仕組みです。
非常に強固に固定できるので気に入っていましたが、ネジの締め込みが強過ぎて木部の強度が耐えられず、昨年使用中に治具の剣先側が割れてしまい使えなくなってしまいました。
思い直せば、固定するのにネジを2本も締めないといけないし、ネジの可動域が小さく駒の大きさに合わせてスペーサーを挿入する必要もありクサビ式よりも固定に手間がかかっていたので、そろそろ改良の時期だったのかもしれません。壊れてもしまいましたし。

そこで、新しいタイプの治具を作ってみました。


こんな感じです。
中学校の技術室にある「万力」の機構に近いもので、駒の右側のジョーが左右に動くことで駒の固定と解放をします。
同じくネジ式ですが、ネジの本数を1本に減らし、ネジの可動域も確保してスペーサーも不要になりました。

これまでの治具との違いで期待できる点は、
・両サイドと駒尻の三方を固定しているので非常に強力に固定できる。
・木地の製造元による微妙な角度の違いもある程度カバーできる。
・大きさが今までのものに比べコンパクトに(直径4センチくらい)。
・クサビやスペーサーに頼らず固定できるので駒の大きさが変わっても手間が少ない。
懸念されることは
・前作と同様に治具の木部がネジの締め込みの強さに負けて割れてしまうこと。
・この機構を実現するために裏側は複雑になっており、持ち手の丸棒との接続部の強度に不安がある。
・作るのに手間がかかる。
といったところです。

ひとまず数組彫ってみて調子を見てみます。
また使用感や改良などがありましたら更新します。