2024/08/30感電事件

これは結構危なかったのだと思いますが、仕事中に機械が漏電して軽くですが感電するという事件がありました。

今月中旬、学生バイトさんと一緒に仕事をしている時、「手押し鉋盤」という機械に触れた時にビリッ!と冬場の静電気の数倍はある衝撃が手に走りました。ただその時はその1回だけで、アース線もあるし大丈夫だろうとそのまま作業を続行(良くないですが)。
しかし数日後にまた、ビリビリビリッと前よりも強い衝撃で、少し手が痙攣したような感じもあったので「これは漏電だな」とすぐにコンセントプラグを抜いて、機械屋さんに連絡。まもなくお盆というタイミングでしたので、休み明けまで手押し鉋盤は使えなくなりました。手押し鉋盤は木材を平面に削る装置で、木工作業においては非常に重要な工程であり、これがないと全く仕事ができないまであります。

何とかならないかと、アースなどを確認してみるとなんとアース線はコードの前後で切断されており、プラグにも機械側にも結線されておらずお飾り状態。。。中古機械とはいえ酷い整備不良で驚きました。ひとまずプラグと本体の適当な位置に結線してプラグをコンセントに差してみるとすぐに漏電ブレーカーが遮断。やはり漏電のようです。

幸いこのタイミングで手押し鉋盤が必要な仕事では無かったのでまだ良かったのですが、お盆休みが明けてしばらくしても機械屋さんが来ず、電話をかけてみると「月末ごろまで来られない」、さらには「漏電部がモーターの場合、最悪交換で、古い型だから取り寄せが必要」と忙しいのは仕方ないとしても、下手をすれば2か月くらい仕事が止まる可能性まで出てきました。それは看過できないと、分解を敢行。

木工機械はほぼ機械部品で構成されていますので、電圧は三相200Vですが回路自体は中学生でも分かる単純な構造です。手始めにスイッチをみてみると、早速おかしなところを発見。

これが動力(三相200v)用押釦開閉器というスイッチの端子部分で、左が入力です。赤と白が入れ替わっているのは今回問題ではありません(苦笑)。問題はネジでした。

赤の線を止めていたネジが、ビスに変わっています。おそらくは前の持ち主がネジを紛失して代わりにつけたのだと思いますが、これが大問題。元のネジより長く、

それがなんとスイッチのユニットを貫通(レンチで指しているところ)。

そしてビスは最終的にスイッチカバーに達していたのでした。
つまりは三相200vのうちの1本が貫通したビスを通じて機械本体に漏電していたのでした。でおそらくは常時接しているわけではなく、何かの条件がそろったときしか通電しなかったようで今まで感電せずにすんでいたようです。

すぐに新しいスイッチのユニットを購入し、アースも結線。漏電ブレーカ―も作動せずに、機械を使えるようになりました。

幸い軽微な整備で解決しましたが、条件次第では感電して大けがや最悪死んでいた可能性もありゾッとしました。例のビスは確実に私が付けたものではなく、おそらく前の持ち主のところでそうなったのだと思うのですが、せめて機械屋さんでチェックして解決していて欲しかった。あとアースもちゃんと結線していてほしかった。正直経年劣化ではない整備不良でモヤモヤは残りますが、ひとつ良い経験ができたと思うことにします。
みなさんもくれぐれも漏電にはお気を付けください。