2023/11/18今年の島黄楊が入荷しました

ここ数年は駒木地を原木から成形することにもチャレンジおり、毎年買える分だけ島黄楊や薩摩黄楊の原木を買っています。本当は生木で丸々一本買いなんてことをしてみたいですが、色々とお話を聞くと大きなリターンは見込めるものの、配送が遅れたり、入荷してすぐに製材できないと原木全体にアオ(青カビのシミ)が入って原木が全滅するリスクもあるそうで、なかなかその手の素人には難しいなと思い、原木を半割にして真空乾燥機を通したものを買っています。人工乾燥をかけることにも賛否があり、現地で短冊にして天乾したものを求める方も多いそうですが、ミカン割からやってみたいので今はとりあえずその材料で仕入れています。

入荷は例年晩秋です。切り旬が関係しているのだと思います。
今年は地際の材と、根の輪切りを買い求めました。

まずは根の輪切り材。形も直径も様々な状態で入ってきます。
特に特徴がなくいわゆる「根柾」が採れそうな材から、側面からとんでもない杢がチラ見する材、はたまた切り所が難しすぎて焚き物になってしまいそうな材も色々入っていて見る分には面白いです。写真のようなギラギラな杢は数枚採れれば御の字ですね。安全に製材して、保管して、駒木地として組むまでが大変なんです。。。でも楽しいです。

こちらは地際の材。等級的には並材ですが、見事に根っこ付で送られてしました。太さも割り合いあるので根柾なら採れそうです。あとは根っこの中にどんな杢が隠れているか、、、。二枚目は右の二本を裏返したもの。髄の部分が虫に食われたのか黒くなっていますが、木がカーブしているところは虎杢が見えていて、割れや青が無ければ数枚は採れるでしょう。さすがにこの1~2本で杢を一組揃えるのは不可能ですが、少しずつ貯めていつか一組組めたらと皮算用だけは立派にできます。

人工乾燥されていますので、猶予はあると思いますが、早く板にしたくてうずうずします。

これが宅配で届くのですが、配送業者のおじちゃんから不思議そうに「これは何に使うの?」と質問されました。冷静に考えればかなりヘンテコな荷物ですよね。木工家や駒師はその辺の感覚が麻痺している可能性があります。