2024/03/306年

独立して、税務署に開業届を提出したのが2018年4月2日。まもなく丸6年ということになります。個人事業ではありますが、会社の場合は開業して3年で半分の会社が倒産するなんて言われますので、よく生きてる方だと思います。とは言っても、親や家族、周りの人たちに大いに助けていただきながらですので、全然実力ではありません。さらに毎年この季節は色んな税金、保険、会費の出費が集中し大ピンチです。はやくキャッシュフローを改善したいものです。。。

こちらは先日砥ぎ出した長禄書。研磨を進めています。中国黄楊の杢ですね。前回のブログで、木地が反っていたのでしっかり乾燥させて続きをという話を書きました。いくらかは改善しましたが、強い杢になるとちょっと湿度が変わるだけ木が動いてしまい、カラカラに乾燥しているにも関わらず番手を上げる度に反りを感じるような駒もあり、ちょっと苦労しています。

駒づくりを始めて数年は砥ぎは水研ぎで行っていましたが、10数年前からは完全に空研ぎに移行しました。ペーパーの目詰まり以外ほとんどの点で空研ぎの方が良いと考えています。その一つに木地の反りにくさがあります。木地は水を吸うときに反り、水を吐き出した時にも反ります。出入りで反りは逆なので概ね相殺しますが、いくらかでも動かない方が良いと思います。また砥げている部分と砥げていない部分も空研ぎでないと把握できない部分もあります。

色々突き詰めると空研ぎになるのですが、最大のデメリットはペーパーの目詰まりによって木地に逆に傷をつけるリスクがあり、それを避けるために頻繁にペーパーの清掃や交換を行う必要があります。水研ぎなら1枚あれば1、2組研磨できたものが、空研ぎだと1組で2,3枚、1200や2000番になると1組砥ぐ間に何枚も消費し、1枚数十~百円とはいっても中々の金額になってしまいます。

最初にキャッシュフローの話をしていたからでしょうか、ついお金の話で終わってしまいました。
数十円のペーパーを廃棄するのも勇気がいる作り手には、数千万や数億円がぽんと動く世界は全く想像がつきません。